アシュトンをパーティに入れてプレイした経験があるならば、彼の樽好きに疑問を持たなかった方はいないであろう。彼はP.A.を起こす度に様々な町で樽を眺め、ファンシティではついにぷっつん。彼をあれ程まで樽に入れ込ませるものとは一体、何なのであろうか。
アシュトンの過去は、他のキャラクターと比べると全く解っていない。彼は、エクスペルに住んでいながら唯一実家の出てこないキャラなのである。(無論、テトラ・ジェネスと地球人は除く)しかしながらファミ通の攻略本にある開発者インタビューによれば、彼の実家は砂漠にあるらしい。よって、この情報を基にして彼の樽好きの理由について仮説を立ててみよう。
砂漠において「水」とは、人間が生きていく上で欠かせないものである。水をいかに効率よく得、そして蓄えるかということに砂漠の住人は非常に心を砕くだろう。水を蓄えるものとは何か・・・おそらくそれは瓶や樽である。
瓶と樽の違いは、勿論材質である。一方は陶器、そして一方は木だ。
そして瓶よりも樽の方が割れず、持ち運び易く、そして恐らくは高価であろう。砂漠地帯では、樽の材料よりも瓶を焼くための燃料の方が得やすいだろうからだ。炎だけならば紋章術でも起こせるだろうし。
アシュトンが「樽と瓶は違う」という様な発言をしていたが、これは、彼の故郷では樽と瓶にはっきりとした違いがあるからだと私は考える。つまり、樽と瓶では樽の方がランク的に上であるのだ。砂漠地方にとって樽とは値段の張る、一種のステータス品であって、単に水や酒を蓄えるだけの物ではないのではないか。例えば切手をコレクションする人や、茶器に並々ならぬ関心を示す人がいる様に、樽に関心を示す文化がある、という事だ。
そして、アシュトンは二十歳といういい年をしてふらふらしているという事を考えると、(実家があるとすれば)中産階級以上の家の出であろう。ピックポケットでアシュトンから盗めるものも、ネックレス・ゴールドブレスレット・ゴールドピアス・ドリームブレスレット等、比較的光り物が多く、なおかつレナ編では彼がネックレスを所有しているというP.A.まで存在する。これは彼の趣味云々もあるかもしれないが、何よりも彼の家庭がそれを咎め立てしないものであったことの証明になるのではないだろうか。加えて言うならば彼は多数の姉妹を持っている可能性も考えられるのであるが、それはこの仮説とは関係の無いことなのでこれ以上は言及しない。(もうしてるって)
要するにアシュトンはそこそこ(あるいはかなり)裕福な家庭に育った為、樽に対する造詣が深いのではないかというのがこの仮説の結論である。あのぷっつんぶりを見ていると、案外貴族階級だったりするのかもしれない。